毎回、食後にやってくる胃痛と吐き気。
何が原因なのか悩まれていると思いますが、当てはまる症状・病気は必ずあります。
胃痛・吐き気の原因となっているもので、考えられる症状や病気を解説します。
また、自分ですぐにできる対処方法としてツボがおすすめで「ここを押すと楽になるよ!」という場所を紹介していきます。
食後の胃痛と吐き気の原因を解説!
ご飯を食べた後に襲ってくる胃の痛みと吐き気・・・毎度毎度のことで嫌になりますよね。
主な原因は胃にあるのですが、難病の可能性もあるんです。
考えられる病気を紹介していきますので、チェックしてみてくださいね。
食後の胃痛と言えば胃潰瘍か十二指腸潰瘍
食べた後に胃痛がする病気と言えば、まず考えられるのが「胃潰瘍・十二指腸潰瘍」です。
胃と十二指腸はすぐ隣にある臓器でつながっているため、起きる原因や症状はほぼ一緒なのでまとめて解説しますね。
潰瘍とは胃の粘膜が傷つき、ただれてしまう状態の事。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍の症状は「胃痛」「吐き気」に加えて、「黒い便」「貧血」「吐血」が起こります。
潰瘍の原因はピロリ菌と薬の副作用
潰瘍ができる原因の7割以上がピロリ菌の感染です。
ピロリ菌とは胃の粘膜に住み着く細菌で、胃酸でも溶けない強力な生命力を持っているため除菌しない限り永遠に住み続けて悪さを働き、胃痛の原因となります。
胃痛の残りの3割の原因は薬の副作用が大きいと言われています。
特に痛み止めの非ステロイド性消炎鎮痛薬は胃粘膜を作る機能を妨害する副作用があります。
例えるなら、城(胃)を守っている城壁(胃粘膜)を作ることができなくなるということです。
胃粘膜が無くなると胃は胃酸のダメージをまともに受けてしまうため潰瘍ができるのです。
食後、起床時に吐き気が強い逆流性食道炎
食べたものが胃から逆流してくる逆流性食道炎。
突然、胃から上がってきて「オエっ」となります。
酸っぱい胃液が口まで上がってきたことがありませんか?呑酸(どんさん)という症状なのですが、これも逆流性食道炎の症状の一つです。
胃の中の物が逆流してくるのは、胃の上部にある蓋が正常に機能しなくなっているのが原因です。
普段は閉じているはずの胃の蓋が開いてしまうため、食べたものや胃酸が逆流してくるのです。
線維筋痛症(せんいきんつんしょう)でも痛みと吐き気が
聞きなれない病気だと思いますが、実は日本人に200万人はいると言われている線維筋痛症。
原因不明の痛みが様々な場所に出るのが線維筋痛症の特徴です。
痛みが起きる一つの原因として考えらえているのは、痛みを伝える神経がとても過敏になって、ちょっとした痛みでも脳に「痛い!」と伝えてしまうということです。
線維筋痛症で胃痛以外の症状は以下のものがあります。
- 疲労感
- 気分が落ち込む
- 頭痛
- めまい
- 下痢
- 関節痛
様々な検査をしても明らかな異常が見つからないのが線維筋痛症の特徴で、鎮痛剤は効果が無く治すのが非常に難しい病気とされています。
胃がいつも痛いのは慢性胃炎の可能性も
慢性胃炎はピロリ菌に長期間感染していることで起きる症状です。
ピロリ菌の感染により、胃粘膜が少しづつ縮んでいき、胃液を分泌することが出来なくなってしまうんですね。
慢性胃炎の症状は胃痛、吐き気、不快感、膨満感などが起こります。
病院に行って内視鏡検査をすればすぐに慢性胃炎かどうかは判断がつきますので、胃痛が長期間続いている場合は一度診察してもらいましょう。
ちなみに、ピロリ菌に感染していなければ70歳以上のお年寄りでも胃の粘膜は綺麗なままなんですよ。
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手軽に自分で出来る胃痛と吐き気の対処法としてツボをお勧めします。
ツボは体の氣(き)の流れが交わっている場所。
調子が悪い時は、氣の流れが悪くなり、ある部分で滞っていると考えられています。
滞っている部分のツボを刺激することで氣の流れを良くし、痛みや吐き気を取り除き体調を整えていくことができます。
手にあるツボの合谷(ごうこく)は胃痛に効果がある
合谷は手の甲側にあるツボで、人差し指の骨と親指の骨の付け根付近にあるくぼんだ部部分です。
真上から押すのではなく、人差し指の骨の方に横から押します。
グーッと押すと痛くて気持ちがいい場所です。
ツボは右手でも左手でもどちらでも構いません。
合谷は万能のツボと呼ばれていて、炎症や熱を抑える効果があり、胃痛以外にも吐き気や頭痛、歯痛にも効くと言われています。
手の甲にあるツボなので場所や時間を選ばず押すことができるのが嬉しいですね。
胃腸を元気にするツボ 足三里(あしさんり)
足三里は胃腸を元気にしてくれるツボです。
あの有名な松尾芭蕉も旅をしているときに「足三里にお灸をすえたらよい」と歌に残しているほどなんですよ。
足三里は膝の皿の下の靭帯の外側にある、くぼんだ部分から指4本分下にあります。
指を4本そろえて膝の皿の下に当ててください。
小指が触れている部分が足三里のツボです。
押してみて響く感じがしない場合は、周辺を押して探してください。
ちなみに僕の場合はもう指1本分下にありました。
足三里は胃痛、吐き気、下痢、ひざ痛などに効果があります。
胃の不快感、胃腸が弱い人に効く 内関(ないかん)
内関は胃痛や胸の不快感を治す効果があります。
また、胃腸を丈夫にしてくれる効果もあるので胃痛で悩んでいる人にはおすすめのツボです。
内関は手首の内側にあるツボで、手首のシワの部分から指4本分下にあります。
押してみると鈍い痛みがある場所です。
内関は他に乗り物酔いにも効果があるので、気分が悪くなったときに押してみるのもいいでしょう。
100の気の流れが集まっている万能ツボ 百会(ひゃくえ)
頭のてっぺんにあるツボの百会。
名前の通り100の気の流れが集まっている場所で、胃痛や吐き気以外にも様々な健康的な効果があるツボです。
百会はめまい、体調不良、ノイローゼなどとにかく万能なツボです。
頭のてっぺんの真ん中付近にあり、目の真ん中を通る線と左右の耳を結ぶ線が交わったところにあります。
押してみると痛みがあるのですぐにわかるでしょう。
指の腹の部分で真上から真下に押してあげると効果的です。
胃が弱い人に 胃兪(いゆ)脾兪(ひゆ)
胃兪は背中にあるツボで、ちょうど胃の裏側に当たります。
胃兪のすぐ上に脾兪というツボがあり、どちらも同じように胃の調子を整えてくれる効果があります。
両方のツボを押してみて、反応が強い方を治療に選ぶことが多いんですね。
胃兪と脾兪は胃痛、胃潰瘍、胃炎に効果があるツボです。
背中にあるツボなので、押すときは手をぐるっと後ろに回して親指で押すようにします。
横になって、ゴルフボールを背中の下に置いて押す方法も効果的です。
慢性的な胃の痛み、吐き気に効果 中脘(ちゅうかん)
ずーっと続く胃の痛みや吐き気に効果があるツボが中脘です。
体の中心にあり、おへそから指4本分上にあります。
中脘の効果をもう少し具体的に説明すれば、胃炎、胃酸過多、膨満感、下痢にも効果があります。
中脘は胃の近くにあるツボなので、食後に押すのは避けましょう。
食べる前に軽く刺激をしてあげてください。
関連記事胃痛は病院の何科?行くタイミングや検査料金、目安と時間もチェック!最後に
食後に胃痛がする原因と、対処方法に効果のあるツボを紹介させていただきました。
ツボを押すことで胃の症状は改善します。
痛み、吐き気が出た時はもちろんなのですが、普段からツボを押す癖をつけることで胃の調子は良くなっていきます。
どうしても我慢できないような痛み、吐き気の場合はすぐに病院に行ってくださいね。
※胃痛に関する記事はこちらにまとめています。