胃腸風邪の症状は本当にキツイですよね。
吐き気に、下痢に腹痛。僕が感染したときは「このまま死んじゃうんじゃないか?」って程の苦しみでした。
時間が経てば回復するんですが、いったいいつまでこの苦痛が続くのが知りたいですよね。
胃腸風邪は間違った対処法をすると長引く原因にもなってしまうので、お医者さんがすすめる正しい治し方も覚えておきましょう。
胃腸風邪の症状はいつまで続く?
胃腸風邪はウイルスや細菌からの感染によって発症します。
主な症状は嘔吐、吐き気、下痢、腹痛、発熱があり、かなりの苦しみを味わうことになります^^;
少しでも早く回復して欲しいですよね・・・
これらの症状が起きているのは、体内に侵入した細菌やウイルスを追い出そうとしているからなんです。
嘔吐や下痢という行為で、一生懸命体外に排出しています(嘔吐物や便にはウイルスが一杯含まれています)
症状が治まるのは体内からウイルスがいなくなったときです。
いなくなるのは、免疫の強弱によって異なるので多少の個人差はありますが、一般論で解説していきます。
細菌の種類はO-157 、サルモネラ菌、カンピロバクター菌、黄色ブドウ球菌などがあり、ウイルスの種類にはノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスがあります。
それぞれ続く期間が異なりますので、すべて紹介していきます。
O-157の症状はいつまで続く?
O-157は細菌性の胃腸風邪です。
春から秋にかけての暖かい時期に繁殖しやすい感染力の強い菌です。
この時期は食べ物が腐りやすい時期ですし、夏バテで体調が落ちているので感染者が増えます。
O-157にも種類があり、軽度の物から重度のもので様々です。
注意すべきは毒性の強いO-157:H7と呼ばれる菌で感染すると意識障害や死亡することもあります。
一般的に以下の症状がでます。
- 激しい腹痛を伴う下痢
- 発熱
- 倦怠感
- 顔面蒼白
軽度の物であれば病院に行かなくても5日~10日で回復しますが、回復後も菌は腸内に3週間ほど残っているので、予防策の手洗いやうがいは欠かせません。
サルモネラ菌の症状はいつまで続く?
夏の7月~9月にかけて流行します。
鶏肉や卵、ペットから感染することが多く、国内で発症する食中毒の中では毎年上位にランクインしています。
「じゃあ生卵は食べちゃダメなの?」って思われるかもしれませんが、生卵を食べて感染する確率は1%未満と言われています。
子供からおじいちゃんおばあちゃんまで幅広い年齢層で感染する菌で、体力が落ちている人や、免疫の弱い人は少しの菌からでも感染することがあります。
以下の症状が出ます。
- 吐き気
- 嘔吐
- 発熱
- 下痢
3日~4日で症状は回復します。
カンピロバクター菌の症状はいつまで続く?
カンピロバクター菌は寒さに強いので冬に流行します。
胃腸風邪の中では比較的軽度で、治療を必要としない場合が多く自然に治っていきます。
鶏肉が感染源となることが多く、10~20代の男性に多く発症しています。
症状は以下の通り。
- 腹痛
- 下痢
- 嘔吐
- ギランバレー症候群(ごくまれに)
ギランバレー症候群は難病に指定されている病気で、手足が次第にマヒして動かなくなっていきます。
症状は2日~5日で回復します。
黄色ブドウ球菌の症状はいつまで続く?
黄色ブドウ球菌は普段から人間が持っている菌の一種です。
ところが、食べ物の中に入ると増殖し「エンテロトキシン」という毒素を作ってしまうのです。
エンテロトキシンが食べ物と一緒に口に入ることで黄色ブドウ球菌に感染します。
主に7月~9月に流行する胃腸風邪ですね。
熱に非常に強い菌で100度の熱で30分間加熱しても死滅することがありません。
以下の症状が出ます。
- 嘔吐
- 下痢
- 腹痛
症状は1日~2日と短期間で回復します。
ノロウイルスの症状はいつまで続く?
寒さに強いウイルスで12月から3月にかけて大流行します。
感染経路は「2枚貝を加熱不足で食べてしまった」という人が多くを占めます。
感染力が強いので身近に感染者がいる場合は、予防対策が欠かせません。
以下の症状が出ます。
- 突然の嘔吐
- 激しい下痢
- 発熱
- 脱水症状
- 腹痛
症状は2日~3日で回復します。
ロタウイルスの症状はいつまで続く?
子供の感染者が多いロタウイルス。
寒さを好み12月から2月にかけて流行し、ほとんどの子供が一度はかかると言われています。
胃腸風邪の中では最も重症化しやすく、2歳未満で感染すると死亡することもあります。
一度かかると終わりではなく、1年に何度も感染するケースも報告されているウイルスです(2度目以降は症状が軽くなります)
以下の症状が出ます。
- 突然の嘔吐
- 下痢(白色)
- 39度以上の発熱
- 脱水症状
- 脳症、けいれん(まれに)
嘔吐物や便には大量のウイルスが含まれているので、後始末をする時は手袋、マスク、エプロンは必須です。
手洗いも欠かさず行いましょう。
ロタウイルスはワクチン注射があります。
症状は1週間ほどで回復します。
アデノウイルスの症状はいつまで続く?
3月から7月にかけて流行するアデノウイルス。
子供がプールで感染することが多いのでプール熱とも言われています。
アデノウイルスは潜伏期間が5日~7日と長いです。
以下の症状が出ます。
- 40度近い高熱
- 喉の炎症
- 目ヤニ・目の充血
- 嘔吐
- 下痢
- 膀胱炎
学校保健安全法で指定されている感染症の一つで、症状が治まり感染の危険性がなくなるまで登校禁止になります。
症状は5日~10日で収まります。
胃腸風邪の症状は間違った治し方では長引くだけ
胃腸風邪になった時、どんな対処方法をしますか?
無理に早く治そうとすると、逆に長引いてしまう恐れがあります。
例えば、解熱剤がいい例です。
胃腸風邪になると熱が数日間続きますよね。
熱は体が免疫力を高めてウイルスを排除するために必要なんです。
もし解熱剤を使って下げてしまうと、一時的に楽にはなるのですが体内のウイルスは残ったままです。
薬の効果が切れると、再び体は熱を上げてウイルスを排除します。
その分、治るまでに時間がかかってしまうんです。
胃腸風邪の時は解熱剤を使わないこと。自然に下がるのを待ちましょう。
お医者さんが鉄則だと言う治し方は?
胃腸風邪になった時に、お医者さんがおすすめする治療法は「絶食と水分補給」です。
これは基本原則で、本当に大事なポイントですので覚えておきましょう。
嘔吐や吐き気が続いているときは何も食べないことです。
食べることで胃腸に余計な負担をかけてしまうので、回復が遅れます。
目安としては3日~4日経って吐き気が落ち着いてきたら、おかゆのような消化の良い物から始めましょう。
また胃腸風邪は激しい嘔吐と下痢によって体内の水分がどんどん失われていき脱水症状を引き起こすことがあるので、水分補給は絶対です。
体調が悪く、飲み物も飲めない場合には病院で点滴をしてもらいましょう。
飲んでもいい薬は何?
胃腸風邪と言っても風邪ではないので風邪薬はほとんど効果がありません。
嘔吐や下痢によって、胃腸はかなり乱れているので整腸剤がおすすめです。
最後に
胃腸風邪の症状がいつまで続くのか、細菌・ウイルス別に解説させていただきました。
胃腸風邪には効く抗ウイルス剤は存在しません(アデノウイルスを除いて)。
医療業界も作る予定がないようです。その理由は「放っておいても1週間程度で回復するから」です。
自然と治る症状にウイルスをわざわざ作る必要はない、という考えのようですね。
絶食と水分補給をすることが一番早く回復する方法です。
※胃腸風邪に関する記事はこちらにまとめています。