「頭が痛いし吐き気もする」
この2つが同時に起きている場合、脳に何らかの病気が起きている可能性があります。
もし、脳のトラブルなら悪化する前に病院での治療が必要になってきます。
他にもどんな病気の可能性があるのかについて、詳しく解説していきます。
吐き気と頭痛の原因を解説
吐き気と頭痛が同時に起きる病気は結構あるんです。
それでは見ていきましょう。
片頭痛(偏頭痛)
片頭痛は女性に多く見られる病気です。
自分の脈拍に合わせて頭がズキンズキンと痛みます。
原因はストレスを受けることによる血管の拡張です。
ストレスを感じると、神経伝達物質のセロトニンという物質が増加します。
セロトニンは血管を通常以上に拡張する働きがあり、広がった血管が近くにある三叉神経(さんさしんけい)を刺激します。
三叉神経は刺激を受けると痛みの元となる物質を放出し、頭痛になります。
頭痛に伴って吐き気がすることがあります。
片頭痛は起きる前に予兆があるのでチェックしてみましょう。
- 目の前がチカチカする
- ギザギザした光が見える
- 視界の一部が見えずらくなる
このような前兆がある場合は片頭痛が考えられます。
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ご飯を食べる時や大きく口を開けた時にあごが「ガクガク」って音がしませんか?
音がする場合は顎関節症の疑いが強いですね。
あごの関節は頭がい骨と関節でつながっています。
あごが歪むと、ひずみが頭蓋骨や背骨に伝わり、全身の歪んで姿勢が悪くなります。
姿勢の悪化は血管や神経を圧迫し、脳への血流が悪くなり、その結果頭痛が起きるのです。
また、顎関節症は自律神経を乱すことがあり、その結果吐き気を誘発することもあります。
蓄膿症(副鼻腔炎)
鼻水が垂れる、臭い鼻水が出る、食べ物の味がしない、鼻栓をすると鼻水が喉に流れ落ちるなどの症状がある場合、蓄膿症(副鼻腔炎)の可能性が高いです。
鼻の奥の部分に炎症が起きると頭痛の症状が出ます。
また、鼻栓をすることなどで鼻水が喉に流れ落ちることがあるのですが、喉を通った鼻水は胃に入ります。
胃は鼻水をウイルスと同じ異物と認識し、排除しようとします。
その結果、吐き気を催すことがあります。
髄膜炎
脳や脊髄を覆っている膜を髄膜と言います。
細菌やウイルスが侵入して炎症を起こすことを髄膜炎と言います。
年齢に関係なく起きる病気で、僕の知り合いの20歳の女子大生が何回か発症しています。
過労で体力が落ちたり、免疫力が弱っている状態に発症しやすい病気です。
症状としては激しい頭痛、吐き気、高熱がでます。
中でも頭痛の痛みはすさまじく、頭が割れそうに痛くなります。
また、首筋の筋肉が硬直し始めるので頭を動かすことが難しくなってきます。
不同視による眼精疲労
左右の目の視力の差が大きい事を不同視と言います。
不同視の場合、無意識のうちに視力のいい方の目は遠くの物を見る時に使い、近くの物を見る時は視力が悪い方の目を使うようになります。
これが眼精疲労につながっていき、肩こり、頭痛、吐き気を引き起こします。
パソコンをよく使う仕事の人に多い症状です。
脳出血
脳内の血管が何かの原因で損傷し、血液が漏れ出すことを言います。
放っておくと進行し、意識障害や感覚障害、運動麻痺になることもあります。
初期症状に強烈な頭痛が含まれます。
その他には、吐き気、手足のしびれ、めまい、上手くしゃべることができないなどもあります。
仕事先のお客様で、一時期ずーっと手がしびれていた方がいました。
僕が見ても明らかにしびれていて、手がいつも震えていたんです。残念ながら、半年後に脳出血が突然起こり、亡くなってしまいました。
中でも吐き気の症状が出ているときは命の危険があるので要注意です。
なぜなら嘔吐している最中に意識障害が起きると、吐いたものが気管に詰まって窒息する危険性があるからです。
脳腫瘍
頭蓋骨の中にできる腫瘍を脳腫瘍と言います。
朝起きた時に頭痛があるのが特徴です。
腫瘍は放っておくとどんどん根を生やすように伸びて大きく成長していき、脳を圧迫するようになります。
脳が圧迫されることで、吐き気、意識低下がおこります。
脳腫瘍ができる原因は遺伝子の突然変異が考えられていますが、詳細は現在の医学ではまだわかっていません。
肩こり
肩こりが悪化すると血液の流れが悪くなり、首肩回りの筋肉がどんどん凝り固まってきます。
首回りの筋肉は脳と密接なつながりがあり、筋肉が緊張してくると脳内の神経も刺激を受けるのです。
その結果、嘔吐中枢も反応して吐き気を引き起こすことがあるのです。
また、肩回りの筋肉と頭の筋肉は筋膜でつながっているので、肩の筋肉が凝って固くなってくると、頭の筋肉も固くなってしまい頭痛が起きるのです。
カフェインの取りすぎ
コーヒーや紅茶、緑茶を飲みすぎると吐き気が生じることがあります。
含まれているカフェインには覚醒作用があるので眠たいときや集中したいときにはもってこいの飲み物ですが、摂りすぎることで覚醒作用が悪い方向に働いてしまうことがあるのです。
覚醒するということは脳の血管の収縮を活性化しているということ。
カフェインの取り過ぎで血管が広がったままになってしまい、血管のすぐ近くを通っている神経を圧迫してしまうのです。
その結果、頭痛が起きる仕組みです。
また、カフェインには交感神経を優位にする作用があるので、自律神経を乱してしまう効果もあり、吐き気が起きるのです。
関連記事吐き気の対処方法に飲み物でおすすめはコレ!効果があるのは?最後に
吐き気と頭痛が起きる原因を解説させていただきました。
脳に原因がある場合が多いのが特徴です。
頭痛と吐き気の症状がひどい場合は脳神経外科に行くのがいいでしょう。
※吐き気に関する記事はこちらにまとめています。