感染性胃腸炎には細菌性とウイルス性のものがありますが、幼児が感染するのはほとんどがウイルス性のものです。
特に1歳になっていない乳児は胃腸炎の症状の進み具合が早い傾向があります。
身近な人からウイルスの感染の可能性がある場合、潜伏期間はどれくらいなのか気になりますよね。
感染性胃腸炎の初期症状や検査方法もチェックしておきたいところです。
解説していきます。
感染性胃腸炎の潜伏期間 幼児の場合はどれくらい?
幼児が感染しやすいウイルス性の物を中心に解説していきます。
ウイルスは3種類あります。
- ノロウイルス
- ロタウイルス
- アデノウイルス
それぞれの潜伏期間について詳しく解説していきます。
関連記事感染性胃腸炎の子供の症状は?検査方法や潜伏期間も抑えておこうノロウイルスの潜伏期間と初期症状
ノロウイルスに幼児が感染した場合、潜伏期間は24時間~48時間です。
症状はまず胃の痛みがおきます。それから嘔吐し、下痢になります。
幼児の場合は嘔吐の症状の方がはっきりと出ます。
吐く際には近くにいて見守ってあげることが大事です。
まれに吐いた物が気道に入って詰まってしまうことがあり、誤嚥性肺炎といって重症になることもあるからです。
激しい嘔吐が続くので脱水症状に陥ってしまうこともあるので、水分補給も欠かさないようにしてあげましょう。
吐き気が強くて水が飲めない場合は病院で点滴をしてもらうことをおすすめします。
感染したかな?と思ってから丸2日経っても症状が出ない場合は一安心です。
また、ノロウイルスに感染しても嘔吐や下痢の症状が出ない人もいます。
1週間程度で症状は治まりますが、ウイルスは体内に残っていて家族に感染してしまう恐れがあるので、殺菌、消毒をするようにしてください。
流行するのは1月~3月にかけての冬の時期です。
ノロウイルスの検査方法
ノロウイルスの検査には迅速検査(じんそくけんさ)といって、15分程度で結果がわかる方法があります。
病院に行って、便を採取して検査をします。
3歳未満の幼児であれば保険適用になり、1,000円程度で検査できます。
それ以外の年齢は保険適用外になります。
関連記事感染性胃腸炎の予防対策。うつらないために必要な方法を紹介ロタウイルスの潜伏期間と初期症状
幼児がロタウイルスに感染した場合、潜伏期間は24時間~72時間です。
生後6か月から2歳までの幼児が感染しやすいウイルスですが、一度かかると抗体が体内にできるので大人は感染しにくい特性を持っています。
ロタウイルスの初期症状は嘔吐で、続いて発熱します。
次に下痢が出ます。お米のとぎ汁のような白い便が出るのが特徴です。
嘔吐、吐き気は6時間ほど経つと収まりますが、下痢はしばらく続きます。
ロタウイルスも脱水症状になる恐れがあるので、水分補給を欠かさないようにしてください。
寒さを好むウイルスで気温が5℃以下になると流行し始めます。
ロタウイルスの検査方法
ロタウイルスも便を使った迅速検査でわかります。
所要時間は15分程度。
ロタウイルスの検査は全年齢の人に保険適用になるのが特徴です。
感染力が強いため、親にうつってしまう可能性が高いからです。
アデノウイルスの潜伏期間と初期症状
アデノウイルスは夏にプールから感染することが多いのでプール熱とも呼ばれています。
潜伏期間は最も長く、5日~7日です。
アデノウイルスは1つだけじゃなく、たくさんの種類があるのが特徴です。
種類によって症状もさまざまです。
例えば喉の腫れの症状が強く出る人もいれば、結膜炎の症状が強く出る人もいます。
また、両方とも発症する場合もあります。
アデノウイルスは多様性に富んでいるので、初期症状も人によって変わってきます。
発症していなくてもウイルスを周囲にまき散らすのが特徴なので、近くに感染した人がいた場合はうつらないように予防をしましょう。
アデノウイルスの検査方法
病院で迅速検査ができ、15分ほどで結果がわかります。
アデノウイルスは便ではなく、喉の奥の粘膜や目ヤニを採取しての検査なので、準備に時間がかからずスムーズにできます。
全年齢に保険適用で、費用は3,000円程度になります。
まとめ
幼児が感染性胃腸炎にかかった場合の潜伏期間と初期症状や検査方法について解説させていただきました。
ウイルス性の胃腸炎はすぐに治したいところですが、残念ながらワクチンがありません。
根本的な原因を治す薬もないのです。
治療には対症療法しかないので、時間がかかってしまいますが治るまで看病を頑張ってくださいね。