目の奥がズキズキする頭痛に吐き気、立ちくらみのようなめまいに加えて、キーンという耳鳴り。
夜もなかなか寝付けず、どんな病気になっているのか不安ですよね。
症状から考えられる病気を解説していきます。
頭痛に吐き気とめまいと耳鳴りが起きている時は何科に行けばいい?
頭痛・吐き気・めまい・耳鳴りで悩んでいる人はたくさんいます。
病気は一つではなく、複数の病気が考えられます。
病気によって行く科が変わってきますので、まずは自分がどの症状なのかチェックしましょう。
各病気の特徴や初期症状、なりやすい人も合わせて解説しています。
グルグル回るめまいや頭痛を繰り返す メニエール病
頭痛・吐き気・めまい・耳鳴りの4症状が起きている場合に真っ先に考えられるのはメニエール病です。
メニエール病の場合は頭痛よりも吐き気やめまいが強く出ます。
グルグルと目が回る感じや耳鳴りがして耳が聞こえづらくなります(難聴)。
症状が発症したり治まったりを何度も繰り返して起きるのがメニエール病の特徴です。
ですので、初期症状のうちに自分で気づくのは難しく、病気がある程度進行してから病院で診断を受けて判明するというケースが多いですね。
原因は耳の内側にある内耳部分の中にあるリンパ液が過剰に出過ぎてしまうからです。なぜ過剰に出てしまうのかはわかっていません。
メニエール病の診断基準で代表的なものを紹介しておきます。
- 聞こえづらい・耳鳴り・めまいの症状を何度も繰り返す
- 20分から12時間続くめまいが2回以上起きている
- 他の前庭疾患(平衡感覚を失う病気)になっていない
合わせて、今までの統計からメニエール病になりやすい人の傾向も紹介しておきます。
【メニエール病になりやすい人の傾向】
- 真面目な性格の人や几帳面な人
- 夜9時以降に飲食する機会が多い人
- 全然運動をしない人
- 人の目や意見を気にしてしまう人
メニエール病の疑いがある場合、行くのは「耳鼻科・耳鼻咽喉科」になります。
ズキンズキン・ガンガンと痛む 偏頭痛
偏頭痛と言えば「頭痛・吐き気」が起きることでよく知られていますが、実は耳鳴りやめまいが起きることもあるんですね。
ただ、耳鳴りが起きている状態はかなり片頭痛の症状が進行している状態で、もしかしたら違う病気が潜んでいる危険性もあります。
偏頭痛は心臓の鼓動に合わせて「ズキンズキン」「ガンガン」と痛むのが特徴です。
頭痛の症状は3日ほど続きますが、治まってしまうと今までの頭の痛みが嘘のように感じます。
また、10代から40代の女性に多く発症する傾向がある病気です。
偏頭痛の疑いがある場合、行くのは「脳神経外科・頭痛外来・神経内科」です。
近年発表された新種の頭痛 脳過敏症候群
脳過敏症候群とは、脳が興奮状態になったまま元に戻らなくなる病気です。
興奮状態にあるため、ちょっとした刺激に対しても敏感に反応してしまい、頭痛・耳鳴り・はきけ・めまいなどの症状が現れます。
脳過敏症候群になっても命に危険はありませんが、頭痛の治療では治らない難しい病気なんです。
つい最近、学会で発表されたばかりの新種の病気で、片頭痛が悪化して発症すると考えられています。
新しい病気なので治療方法はまだ確立されておらず、これからの原因解明に期待されています。
脳過敏症候群の疑いがある場合は「脳神経外科」がおすすめです。
筋肉の凝りが原因で起きる 筋緊張性頭痛(緊張型頭痛)
緊張型頭痛は筋肉の凝りが原因で起こる頭痛です。
肩こりがひどい人や、首のあたりが凝りやすい人に多く見られます。
頭をギューッと締め付けられるような痛みが出て、ズキンズキンという感じではなくズド~ンと重い感じの痛みがします。
筋肉の凝りがひどくなると血流が悪くなるので、頭や脳に十分な量の血液を届けることが出来なくなります。
そのため脳が血液不足で正常な働きをすることが出来なくなり、めまいや吐き気という形になって現れます。
耳鳴りも同様の理由で起こり、首や肩の凝りが悪化することで発症します。「キーン」とか「ピー」という音が聞こえます。
【筋緊張性頭痛・緊張型頭痛になりやすい人の傾向】
- とてもまじめな人
- 細かくて几帳面な性格の人
- 一日中パソコンで仕事をしている人(同じ姿勢が続くので筋肉が凝りやすい)
- トラック運転手や、バス、タクシードライバー
筋緊張性頭痛の疑いがある場合は「頭痛外来・神経内科・心療内科」に行きましょう。
夏だけじゃなく冬でも起きる 熱中症
熱中症とは、体に熱がたまっていき体の機能が正常に働くなってしまう病気です。
体には体温を一定に保っておく機能があるのですが、熱の量が多すぎると体温の上昇を止めることができなくなります。
時には40度近くまで上がることもあるんですね。
体温が上がることで頭痛やめまい、吐き気、耳鳴りの症状が出ます。
これらの症状は、脳が「体が危ない!」と発している危険信号です。
熱中症は夏だけの病気ではありません。冬でも乾燥するため、水分不足になって熱中症になる危険性があります。
熱中症の疑いがある場合は「内科・救急外来」がおすすめです。
ウイルスの侵入でめまいや耳鳴りも 風邪
頭痛や吐き気の原因は風邪かもしれません。
風邪で熱が出ると、めまいや耳鳴りが起きることは珍しい事ではないんですね。
風邪の原因のウイルスが体内に入り込み、様々な場所で炎症を起こすと耳鳴りや頭痛として現れてくるんです。
風邪の疑いがある場合は「内科」に行きましょう。
自律神経の異常・乱れをチェックしてみよう!
自律神経に異常をきたすと、頭痛・めまい・耳鳴りが起こります。
自律神経は自分の意思では動かすことができない心臓や肺や血流を動かしています。
それが乱れてくることで、体のあちこちに異常がでてくるわけです。
自律神経が乱れてくる原因はストレスが深く関わっています。
自律神経が乱れているかどうかのチェック表を用意しましたので、トライしてみてください。
4個以上当てはまる時は自律神経が乱れ始めていますので要注意です。
- めまい・耳鳴りがよくある
- 立ちくらみがする
- 胸が締め付けられる感じがする
- 心臓の鼓動が突然早くなったり、乱れたりする
- 呼吸が苦しくなることがある
- 夏でも手足が冷える
- 膨満感・胸やけがある
- 下痢や便秘が良く起きる
- 肩こりがひどい
- 顔や手足だけ汗をかくことがある
- 朝、起きるのが辛くなかなか起きれない
- 光がまぶしく感じることがある
- いくら寝ても、寝足りない
- 風邪をひいているわけじゃないのに咳が良く出る
- 食べ物を飲むのが苦しい時がある
自律神経失調症の疑いがある場合は「内科・消化器科・耳鼻科」に行きましょう。
頭痛に吐き気とめまいと耳鳴りに寒気もある時は?
頭痛や吐き気に加えて、寒気が起きる原因は体温の上昇です。
なぜ体温が上昇するのかと言えば、体内に侵入したウイルスを排除するためです。
ウイルスは熱に弱いので、体温を上げた方が効率よく排除できるのです。
ウイルスが侵入してきている時は何かの感染症にかかっています。
それは感染性胃腸炎かもしれないし、呼吸器感染症かもしれません。
どの感染症にかかっているのかわからず、何科に行けばいいのか迷っている時は内科に行きましょう。
頭痛・吐き気・めまいの症状のまとめ
頭痛に加えて吐き気・めまい・耳鳴りがする時に何科に行けばいいのかを解説させていただきました。
自分の体に起きている症状によって行くべき科がことなりますので、大体の予想を付けてから行くと効率が良いです。
何科に行けばいいのかわからない時はとりあえず内科です。
内科で治療ができない病気であれば、適切な科を紹介してもらえますからね。
早く治るといいですね。