お腹の調子が悪いですか?
もしかすると感染性胃腸炎かもしれません。
周囲に同じような症状の人がいたら、その人からうつされちゃったのかも・・・・
感染性胃腸炎とは体内に菌やウイルスが入ってしまうことで感染する病気で、主に吐き気や下痢を引き起こします。
具体的な症状と、どれくらい続くのかわかりやすく解説していきます。
感染性胃腸炎の症状と原因を詳しく解説!こんなに種類があった!
感染性胃腸炎は「細菌性」と「ウイルス性」の2つに大きく分けられます。
細菌性はO-157やサルモネラ菌などで、いわゆる食中毒といわれるものです。
ウイルス性はノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスです。
どちらに感染しても同じような症状が出ますが、細菌性の方が重症になりやすいので注意が必要です。
先日、O-157に感染してしまった女性が意識不明の重体ですに陥ったとニュースが流れていました(後日無事に意識は回復しました)
発症する症状は
- 嘔吐
- 下痢
- 熱
- 脱水症状
- 血便
- 腹痛
- 関節痛
です。
中でも強く出るのが嘔吐と下痢です。
僕も以前、感染したことがあるのですがお腹の気持ち悪さが半端じゃないんですよね。
常に吐きそうな状態が続き、食事は全然できませんでした。
下痢も止まらず、30分に1回トイレに駆け込むような状態。
ちょっと汚い話ですが、ほとんどが液体状のものです^^;
ロタウイルスに感染すると、白いお米のとぎ汁のような下痢が出ます。
急性胃腸炎に感染するとこのように体の上からも下からも水分が流れ出て行ってしまうので、脱水症状になることが多いのが特徴です。
脱水症状になると、
- めまい
- けいれん
- 吐き気
- 意識混濁
の症状が起こり、悪化すると重大な症状になることもあるので、できるだけこまめに水分を取ることが必要です。
飲むのは体液に近い成分で出来ているポカリスウエットや経口補水液OS-1がおすすめです。
気持ち悪い時はなかなか飲むことができないので、ストローを使って少しずつ飲みましょう。
どうしても無理、という場合は、病院で点滴をうけることをおすすめします。
不足した水分を直接血管から補給することができるので水を口から飲むよりも早く水分を体内に取り込むことができます。
関連記事感染性胃腸炎と急性胃腸炎の違い。ノロやロタはどっちなの?細菌性胃腸炎の症状の特徴と感染する原因
細菌性胃腸炎はほとんどの場合が食べ物による感染が原因です。
食べ物がしっかりと調理されていない場合、O-157(病原性大腸炎)やサルモネラ菌が付着したままになります。
そのまま食べてしまうことで細菌が胃の粘膜に侵入します。
細菌は毒素を出しはじめるので炎症が起こるのです。
人から人への感染はあまりないのが特徴です。
症状はウイルス系胃腸炎よりも重症化することが多く、出血性の大腸炎になるので激しい血便がでます。
毒素が血液に乗って体内をまわるので脳に炎症を起こすこともある恐ろしい胃腸炎です。
感染することが多い食べ物は
- 半生のお肉
- 生野菜
- 牛レバー
があります。
菌類は熱に弱いので、90度以上の熱で5分程度火を通して調理すれば菌類は死滅します。
代表的な細菌について解説していきます。
サルモネラ菌
サルモネラ菌は鶏肉や卵からの感染が多く報告されています。
また、猫や犬などのペットもサルモネラ菌を保持しているので、うんちから感染してしまうこともあります。
潜伏期間は2日間。
症状は、
- 嘔吐
- 腹痛
- 38度程度の熱
- 下痢
- 腸出血、腸穿孔(重症時)
症状は3日~4日間つづきます。
O-157(病原性大腸菌)
O-157は下痢を引きおこすので病原性大腸菌とも呼ばれています。
生命力が強い菌で冷凍庫に入れておいても生き続けていますし、食べたときも胃酸でも溶けません。
季節を問わず発症する食中毒です。
潜伏期間は4日~7日間。
症状は
- 激しい腹痛を伴う下痢(水状)
- 血便
- 顔面蒼白
- 倦怠感
- むくみ
- 幻覚
- けいれん
です。
お腹だけじゃなく、脳にも影響を及ぼすので重症になることがあります。
症状は5日~10日感続きます。
症状が消えた後もO-157菌は腸内に残っていて、便と一緒に出てきますので予防は必要です。
カンピロバクター
現在、国内で一番多い食中毒感染の原因がカンピロバクターです。
十分に加熱をしていない生の食べ物が原因で、鳥刺し・鶏タタキ・牛レバーなどから感染例が報告されています。
潜伏期間は2日~3日間。
症状は
- 腹痛
- 37度~39度の熱
- 倦怠感
- 筋肉痛
- ギラン・バレー症候群(重症時)
初期症状の「筋肉痛」や「倦怠感」が風邪と似ているので、間違えられることがあります。
症状は7日間ほど続きます。
黄色ブドウ球菌
拡大してみるとブドウのように見えることから命名された黄色ブドウ球菌。
あらゆるところに存在していて、私達人間の皮膚にも存在しています。
黄色ブドウ球菌自身は無害なのですが、食べ物中に侵入して増殖する際に毒素を作る特性があります。
毒素が作られた食べ物から感染します。
潜伏期間は30分~6時間。
症状は
- 吐き気
- 嘔吐
- 下痢
比較的軽度の食中毒なので、軽度の症状しか無ければ家で安静にしているだけでも回復できます。
症状は10日間ほどです。
ウイルス性胃腸炎の症状の特徴と感染する原因
ウイルス性胃腸炎に感染すると主に嘔吐、下痢、高熱という症状が強く出ます。
ウイルスは感染力が非常に強いです。
人から人への感染するのはほとんどがウイルス性の物と言ってもいいでしょう。
ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスが代表的ですね。
感染原因は二枚貝(牡蠣やシジミ)を食べたことが原因となることが多いですね。
貝は海に流れ込んできたウイルスをプランクトンと一緒に食べてしまうので、体内にウイルスをため込んでいるのです。
さらに感染者からの菌がなんらかのきっかけで口に入ることで感染します。
感染者の吐しゃ物や便には大量のウイルスが含まれているので、処理する際に誤って触れてしまうことがあります。
触れた手で何かを触って口に入れたりすると感染してしまうのです。
関連記事感染性胃腸炎の原因の食べ物を解説。感染経路をチェック!ノロウイルス
寒さを好むウイルスで11月~1月の冬に多く発生するウイルスです。
潜伏期間は12時間~48時間。
症状は
- 突然の嘔吐
- 突然の下痢
- 発熱
重症の場合、1日に25回程度の下痢になります。
嘔吐と下痢によって水分が失われるので脱水症状になることもあります。
症状は3日ほどつづきます。
ロタウイルス
ノロウイルスが終わった後の1月~3月にかけて流行します。
感染するのは主に乳幼児です。
潜伏期間は24時間~72時間です。
症状は
- 激しい嘔吐
- 激しい下痢
- 37度~38度の微熱
ロタウイルスは突然症状が起きるのが特徴です。
いきなり嘔吐の症状が出ます。
症状は7日ほど続きます。
感染性胃腸炎の症状が続く期間はどれくらい?
どれくらいの期間、下痢や吐き気の症状が続くのかは細菌やウイルスによって異なります。
感染性胃腸炎は体内に細菌やウイルスが侵入して起きる物。
体内に入った異物は白血球の働きによって駆逐され、便や吐しゃ物と一緒に体外に排出されます。
白血球が細菌と闘っている間は熱が出ますが、戦いに勝利すると熱が下がります。
ある程度の細菌、ウイルスが無くなると吐き気や下痢の症状は治まります。
体が丈夫で強い人は早く治る傾向にありますが、体が弱く病気がちの人は症状が長引くこともあります。
まとめ
感染性胃腸炎の症状を解説させていただきました。
胃腸炎は本当に辛いので、もう二度と感染したくないと思いますよ。
テレビで「食中毒が発生しました」とか「ノロウイルスが流行しています」というときは十分に気を付けてくださいね。
※急性胃腸炎・感染性胃腸炎に関する記事はこちらにまとめています。