止まらない咳って本当に辛いんですよ。
夜、寝ていても自分の咳で目が覚めて熟睡できないですし、人前で突然「ゴホゴホ」と出て痰も絡んで恥ずかしい・・・
熱がないのに咳が止まらないのは何か原因があるはずです。
原因がはっきりすれば適切な治療・対処の仕方がわかるので回復を早めることができますよね。
この記事では咳が止まらない原因の病気を紹介していきますので、自分の症状に当てはまるものをチェックしてみましょう。
咳が止まらない熱はないのに痰が絡む病気はコレ!
まず咳と痰がでる仕組みについて簡単に説明します。
咳が出るのは口から入ってきた異物を体外に排出しようとする体の反応です。
口と鼻は外部とつながっているので、常に目に見えない小さなウイルスや細菌、ゴミが侵入してきているんですね。
体内に入ってしまうと病気になってしまう恐れがあるので、咳で防ごうとしています。
痰も同様の目的があります。
喉は入ってきた異物を粘膜で絡めとって痰にして咳と一緒に吐きだしています。
ここで覚えておきたいのは「痰は常に出ている」という点です。
口と鼻からはいつも呼吸をしているので、とても小さなゴミを常に吸い込んでいます。
その都度痰が出ているのですが、害がない痰は吐き出されずに胃の方に落ちているので自覚がありません。
有害なウイルスや細菌を吸い込んだときに痰は体外に排出されるので自覚できるのです。
それでは咳と痰が出るけど熱が出ない病気を解説していきます。
関連記事咳を止める方法は簡単!?即効性があり今すぐ一瞬でできる方法とは?膿が溜まって痰と咳が出る 副鼻腔炎(蓄膿症)
鼻の奥にある副鼻腔に炎症が起きると咳が出ます。
いわゆる蓄膿症とよばれる病気で、痰も一緒に出るようになります。
副鼻腔炎になってしまう原因は風邪とアレルギー症状です。
風邪のウイルスは喉付近に付着するのですが、たまに鼻の奥に入ってしまう場合があるんです。
鼻の奥に付くことで炎症を起こし副鼻腔炎を発症します。
また、花粉症やハウスダストによるアレルギーを持っている場合、炎症が鼻の奥にまで広がり副鼻腔炎を発症することがあります。
蓄膿症の以下の症状が出ます。
- 咳と痰
- 鼻呼吸が辛い
- 食べ物の味がしない
- 臭いがしない
- ドロッとした臭い鼻水が出る
- 頭痛
全ての症状が出るわけではありませんが、複数当てはまる場合は副鼻腔炎の可能性が高いですね。
副鼻腔炎の治療は耳鼻咽喉科がおすすめです。
鼻の奥に小型カメラを入れて、鼻の中の状態を見れば蓄膿症かどうかすぐに症状がわかります。
初期の症状は薬で対処することができます。
ちなみに僕も蓄膿症を患っていて、ここ3年ほどずーっと薬で対処しています。
ですが重症化している場合は手術が必要になります。
知人が蓄膿症の手術をしたので、聞いたみたら2週間の入院が必要だったとのことです。
手術代は20万円と言っていました(保険適用になります)
ウイルスによる感染が原因 急性気管支炎
気管支炎とは気道と肺をつなげる気管支の部分(喉よりも下にあります)が炎症を起こすことで、痰と咳が止まらなくなる病気です。
原因はインフルエンザウイルスやアデノウイルスなどのウイルス感染です。
先週、僕の妻が急性気管支炎になってしまいました。
症状としては「熱がないのに咳が止まらない」というもので、一日中ずーっと「ゲホゲホ」と咳込んでいて辛そうだったんですね。
それで病院に行くようにすすめて、近くの内科で検査をしてもらったら急性気管支炎でした。
飲み薬を処方されて2,3日で咳がおさまりましたよ。
急性気管支炎になると以下の症状が出ます。
- 咳と痰
- 背中の痛み
- 肩こり
- 関節痛
- 手足の筋肉痛
治療は対症療法となり、症状を緩和する「咳を抑える薬」「痰を抑える薬」が処方されます。
急性気管支炎は症状が軽い場合は、病院に行かなくても自然治癒することがあります。
子供だけじゃなく大人も感染 マイコプラズマ肺炎
マイコプラズマ菌に感染して起きる肺炎で、小学生から20歳前後の若者に多く見られる病気です。
感染性の病気なので、年配者でも感染する恐れがあります。
主な症状は咳と痰で、咳は最初は軽いのですが、次第に症状が重くなっていき痰が絡んでくるのが特徴です。
マイコプラズマ肺炎の主な症状は以下の通り。
- 熱が下がったあとも咳が長く続く
- 喉の痛み
- 声がかすれてくる
- 呼吸をすると「ゼイゼイ」「ヒューヒュー」と音がする
マイコプラズマ肺炎が悪化すると合併症として脳炎やすい炎を引き起こすことがあるので注意が必要です。
検査は血液検査を行い、マイコプラズマの抗体が血中にどれくらい出来ているのか?で見極めます。
マイコプラズマ肺炎の治療は抗生剤の投与になります。症状が重い場合は入院も必要になる病気なので、早めに病院での受診をおすすめします。
咳にくわえて血痰がでることも 肺結核
肺が結核菌に感染してしまうことで起きる肺結核。
咳や痰(時には血痰)が出ます。
芸能人でハリセンボンのはるかさんが感染していたことで話題になった病気です。
肺結核は治療をすれば治るのですが、悪化すると死亡することがあり毎年2,000人もの人が亡くなっています。
感染性が強いのが特徴で、免疫力の低い人や体が弱っている人が発症しやすい傾向にあります。
肺結核のその他の症状を紹介します。
- 3週間以上の長引く風邪
- 胸の痛み
- 息苦しい
- 食欲が出ない
- 風邪に似ている
- 寝汗をかく
肺結核を治療するためには薬の投与が欠かせません。
3~4種類の薬を飲むのですが、肺結核はしつこい病気なので完全に治るまでには半年から1年間かかります。
その間も薬を飲み続けることになります。
痙攣性の咳の発作と痰が絡む 百日咳
大人の感染が多くなっている百日咳。
年齢をとっていくと、子供のころに打ったワクチンの効果が少しずつ薄れていきます。
ワクチンよりも百日咳菌の力が強くなった時に感染します。
症状としては発作的に痙攣するような咳・鼻水・痰がでます。
咳は2週間以上続き次第に激しくなっていきますが、発熱はほとんどないのが特徴です。
大人が百日咳に感染しても重症にならないケースが多く、自然治癒する場合もあります。
でも気を付けないと、逆に子供に百日咳菌を移してしまうので注意が必要です。
治療には菌を退治する抗生物質が有効で、病院で処方されます。
咳が止まらないし痰が絡む場合は何科に行けばいい?
咳が止まらない場合は内科、耳鼻咽喉科、呼吸器科で診察を受けることができますが、一番のおすすめは呼吸器科です。
口、鼻、喉、肺に関しての専門の科なので詳しく検査をすることが可能で、誤診の可能性が低いですからね。
家の近くに呼吸器科が無い場合は、内科や耳鼻咽喉科でも大丈夫です。
もし内科での治療の効果が2週間たっても表れない場合は、呼吸器科に行きましょう。
関連記事咳が止まらないとき病院は何科に行くべき?正しい診断ができる科を紹介!最後に
咳が止まらない熱はないのに痰が絡む原因について解説させていただきました。
考えらえる病気はいくつもありますが、自分の症状と似ている病気はあったでしょうか?
放っておくと咳の症状は悪化して、過度の咳による体の筋肉痛や、咳の衝撃による骨折が起きるケースもあります。
早めに病院で対処をしてくださいね。
※咳に関する記事はこちらにまとめてあります。